投稿日:2022年3月10日
【SAPコンサルタントがキャリアチェンジするなら20代後半がオススメの理由】
はじめに
新卒でSAPコンサルタントとしてコンサルティングファームへ入社した、もしくはSAPエンジニアからSAPコンサルタントへと若くして転職した方の中には、「SAPコンサルタントとしての働き方が思っていたものと違った」と悩んでいる方も多いと思います。
特に、コンサルティングファームで働くことがキラキラと華やかなものだと思い込んでいた場合には、意外と泥臭い仕事が多いことから、本当に自分がやりたいことだったのかと思うシーンもあるのではないでしょうか。
現に、当社代表の岸仲も、現在は人材紹介会社を経営している身なので、言ってしまえばキャリアチェンジ組に入りますが、やはりその背景にあるのは、「SAPコンサルタントとして働き続けることへの違和感」でした。
もちろん、SAPコンサルタントという仕事は、コンサルティングファームの中でも重要なポジションであり、決して悪いものではありません。
しかし、人には向き不向きもありますし、必ずしも誰にとっても素晴らしい仕事ができるかというとそうではないかもしれません。
では、SAPコンサルタントとして働き続けることに違和感を感じ、キャリアチェンジを考えるのであれば、どのような行動をすれば良いのでしょうか。
そこで、今回の記事では、SAPコンサルタントがキャリアチェンジを目指す場合に気を付けるべきことについてお伝えしたいと思います。
入社3年未満の第二新卒ではキャリアチェンジすべきではない
新卒でSAPコンサルタントとして活躍している方の中には、入社1~2年目で転職を考え始める方も一定いますが、第二新卒と言われる入社歴が浅いうちにキャリアチェンジすることはあまりお勧めしません。
それは、「3年も働けないなんて根性がないな」と思われるからではなく、率直にお伝えして、コンサルタントとしてのスキルがほとんど身についていないため、選択肢が限定的になってしまうからです。
もちろん、今までの経験とは全く違い、未経験採用を積極的に行っているような事務や営業などに転職するのであれば話は別です。
例えば、不動産営業なんかは第二新卒の方を歓迎しているでしょうし、むしろコンサルタントとして顧客折衝経験があることから重宝される存在になるかもしれません。
しかし、コンサルティングファームで働いている方の多くは、そのようなキャリアを望んではいないですよね。
せっかくSAPコンサルタントとして働いた経験があるのだから、その経験を活かすことができ、かつ、将来的にキャリアアップに繋がっていくような転職を目指すことが多いはずです。
そうなってくると、選択肢として挙げられるのが、IT軸ではなく、もっと経営寄りのコンサルができる戦略コンサルティングファームや、事業会社の経営企画や事業企画、スタートアップベンチャーのCxO候補などだと思います。
人材紹介会社のコンサルティングファームへの転職支援や、コンサルティングファームの人事など、「ヒト」という観点を軸とした転職もありでしょう。
ただ、よほどのポテンシャルが無い限りは、第二新卒クラスだと、いくらコンサルティングファーム出身者であるとはいえ、内定を得ることは簡単ではありません。
理由は2つあり、1つは第二新卒採用の求人も一定ありますが、皆さんの想像以上に人気求人であり、応募が殺到していることからライバルの数も非常に多いためです。
しかも、第二新卒枠は入社できる人数は相当限られて来ますし、経営企画なんかは1名枠を争う戦いになりますので、そう簡単ではありません。
もう1つの理由が、まだ成果という成果を出せていない、コンサルタントとして未熟な状態だからです。
いくら有名な大手コンサルティングファームに在籍しているとしても、1~2年で出来ることは限られますし、基本的には先輩社員のアシスタントのような形でプロジェクトに従事することが多いと思います。
なので、これといった業務上での強みを伝えることが難しい上に、企業側としても成果が出せるかどうか分からない人を採用するのはリスクがあります。
そうなると、同じコンサルティングファーム出身者を採用するにしても、パフォーマンスを出して活躍している即戦力の方を優先するため、残念ながら第二新卒レベルでは太刀打ちができません。
第二新卒レベルでも即戦力として採用される企業は数としてはありますが、その多くが中小企業や地方企業だと思います。
そこへ行く選択肢も無くはないのですが、例えば経営企画の仕事を1つとっても、大手企業と中小企業ではその規模感は全く違います。
そうなると、直近では希望する経営企画の仕事ができたとしても、その先に再度転職する際に、大手企業の経営企画や事業企画を目指せるかというと難しいと思います。なぜかというと、職種名は同じでも、やっている仕事の規模が違うために、即戦力にならないからです。
以上のことから、入社3年未満でのキャリアチェンジはメリットが少ないために、この段階で転職することはあまりお勧めしません。
キャリアチェンジするなら20代後半がオススメ
先ほどは第二新卒クラスではキャリアチェンジすべきではないとお伝えしましたが、コンサルティングファームで長くキャリアを積めば積むほど有利になるかというとそうではなく、できることなら20代後半のうちに転職することをお勧めします。
その理由としては、キャリアチェンジするということは、基本的に未経験の仕事に挑戦するわけですから、ある程度の育成期間も必要だと思われているため、あまりに年齢を重ねてしまうと育成として投資することが難しいと判断されます。
30代中盤あたりであれば即戦力としてパフォーマンスを発揮してもらわないと企業側も困りますよね。
また、第二新卒を過ぎた20代であればSAPコンサルタントとしての実績も上げることができているでしょうし、ポテンシャルを加味してもらえますが、30代になってくるといかに早期にパフォーマンスを発揮できるのかが重要なため、そもそも未経験の仕事に応募できなくなる可能性も高まってしまいます。
なので、第二新卒を超えた年齢で、かつ、20代のうちにキャリアチェンジを実現することがポイントとなるのです。
まとめ
今回の記事では、コンサルティングファームでSAPコンサルタントとして働く方が、別の仕事へキャリアチェンジしようと考えた場合にどのように行動すべきかについてお伝えしてきました。
入社3年未満の第二新卒のうちは、コンサルタントとしてはまだ未熟であり、選択肢も限定的になってしまうために、この段階でキャリアチェンジすることはあまりお勧めしません。
しかし、第二新卒を超えて一定の成果が出せるようになってきたら、ポテンシャルも加味される20代のうちにキャリアチェンジを実現するのが良いでしょう。
つまり、SAPコンサルタントとして3~5年ほど経験したタイミングがベストな選択肢であると考えられます。