投稿日:2022年1月27日
【高年収オファーで転職したSAPコンサルタントが、後悔している意外な理由とは!?】
はじめに
コンサルティングファームへSAPコンサルタントとして転職する際に、待遇面に対して期待している方も多いと思います。
実際に大手外資系のコンサルティングファームの内定を得ることができれば、20代で800万円から900万円で条件提示されることもありますし、30代であれば1000万円を超える提示を受けることも珍しくありません。
SIerやシステム開発会社でSAPエンジニアとして働いている方からすると、現職の年収より何百万円もアップするため、やりがいはもちろんですが、年収面においても非常に魅力的な転職になることは間違いありません。
しかし一方で、希望していたSAPコンサルタントとして働くことができ、年収も大幅にアップの転職を実現できた方の中には、入社後数ヶ月、もしかしたら人によっては1ヶ月にも満たない期間で、「高年収で入社するんじゃなかった…」と後悔している人も意外と多いという事実をご存じでしょうか?
コンサルティングファームで働けていて、年収も1000万円近く貰っているのに贅沢だと思うかもしれませんが、まさにその高年収であるが故に悩んでいる方も一定数いるのです
なぜ何百万円も年収をアップすることができているのに、それを後悔してしまう方がいるのでしょうか。
そこで今回の記事では、SAPコンサルタントの年収に焦点を当て、高年収で入社するからこそ気を付けなければいけないことについて解説していきます。
活躍次第で1億円稼げる!?SAPコンサルタントのモデル年収
コンサルティングファームの多くは、役職や肩書によって年収レンジが決まっています。
なので、同じ職位でも通常通りの成果を上げていれば年収はアップしていきますが、一定の年収で頭打ちが来てしまい、それ以上年収を上げるためには、期待以上の成果を出して職位を上げていかなければなりません。
この職位を上げていくことを、コンサルティングファームで使われる用語でプロモーションと言われます。
一般的には、コンサルティングファームの職位はアナリストから始まり、コンサルタント、シニアコンサルタント、マネージャー、シニアマネージャー、マネージングディレクター、パートナーと上がっていきます。
コンサルティングファームによってはシニアコンサルタントのことをアソシエイトマネージャーと呼ぶなど、会社によって呼び方が変わることがありますが、一般的にはこの職位で定められているところが多いです。
あくまでも目安にはなりますが、それぞれの職位での推定年収は次の通りです。
パートナーにもなると、外資系の大手コンサルティングファームでは1億円に到達する社員も数名在籍しているので、コンサルタントは夢がある仕事でもあります。
パートナーになられた方の話を聞いたところ、これまでに取引が無かった超大手企業の案件を獲得したことを評価されたとのことですが、その受注額は200億円だったそうです。
やはりパートナークラスにプロモーションするためには、相当なインパクトを残さなければならず、そう簡単にはなれません。ただし、誰にでもチャンスがあるのも事実です。
そして、社会人であれば誰もが一度は意識する年収1000万円ですが、マネージャークラスにプロモーションすることによって到達することが十分に可能です。
企業によっては、シニアコンサルタントの上位で年収1000万円に到達できるところもあります。
ただし、コンサルティングファームとはいえ、このマネージャーになるには1つ大きな壁があり、シニアコンサルタントからマネージャーへプロモーションするのは結構大変です。
当然のことながら、上の職位になるにつれて人数も少なくなっていくので、会社の中でも一定目立つような成果を上げなければなりません。
また、ただ成果を上げていても目に留まらなければあまり意味がなく、人事権を持っているようなキーマンに存在をアピールするなど、社内政治も必要になってくるかもしれません。
コンサルティングファームへ行けば年収1000万円以上稼げると思っている方も多いと思いますし、実際に、他の業界や特にシステム開発会社からすると、年収1000万円以上を稼いでいる人数は圧倒的に多いです。
しかし、コンサルティングファームの中でも年収1000万円に到達するには、実績を出し続けた人のみであり、転職に成功さえすれば年収1000万円になるわけではないと知っておきましょう。
SAPエンジニアの方がコンサルタント未経験で転職する場合は、恐らく最大でもシニアコンサルタントの上位である年収900万円が限度ではないかと思います。
コンサルティングファームへ高年収で転職した人が後悔する理由とは?
ここまで説明してきたように、コンサルティングファームへ転職すれば1000万円以上稼ぐことができるチャンスがあるのは間違いないです。しかし一方で、高年収で転職した方が数ヶ月のうちに退職してしまうという事実があるのも知っておいてください。
特に最も入社後に悩んでしまうのが、年収900万円前後のオファーで転職した方です。
先ほどもお伝えしたように、年収900万円と言えば、シニアコンサルタントの上位にあたり、早期にマネージャーへとプロモーションすることが求められます。
今では「UP or OUT(昇進するか、退職するか)」を実践する企業も少なくなっており、「UP or DOWN(昇進するか、降格するか)」、もしくは、「UP or STAY(昇進するか、今の職位を維持するか)」の企業が増えていますが、いずれにしてもコンサルタントになると成果を上げてプロモーションしていくことが求められています。
したがって、高年収であればあるほど、より狭き門である上の職位へのプロモーションに挑戦しなければならないのですが、マネージャーになるためには大きな実績を早期に上げなければなりません。
つまり何が言いたいかと言うと、「コンサルタントの仕事は未経験なので、少しずつ仕事を覚えて頑張ります」が通用しなくなってきます。
特に年収900万円で転職した方は、その会社のコンサルタントよりも上の職位なのですが、成果を出せないと、「なぜあの人が自分より上の職位なんだ」と不満が出てしまいます。
そういった様々なプレッシャーに押しつぶされてしまい、こんなに年収を貰って転職するんじゃなかったと後悔する人が出てくるのです。
なので、年収が高いほどに期待値も高く、求められる成果も大きいということを覚えておきましょう。
コンサルティングファームへ高年収で転職するなら確固たる覚悟を持つ
ここまでの話を聞くと、高年収で転職すべきではないと思われるかもしれませんが、この記事で言いたいのはそういうことではありません。
高年収で転職するのであれば、絶対に成果を出してやるという覚悟を持つことが重要であるということを伝えたいのです。
高年収に浮かれて入社してしまうと、こんなはずじゃなかったと後悔してしまう可能性が高まってしまいます。
したがって、それなりの年収を貰うのであれば、会社の期待値を超える成果を出すために、必死で努力しなければいけないということを覚えておきましょう。