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投稿日:2021年7月14日

【コンサルティングファームは辛いから辞めたい、そんなSAPコンサルタントの方へ】

はじめに
 
SIerをはじめとするシステム開発会社からのキャリアアップとして、コンサルティングファームへ転職するケースはよくあります。
 
しかし、コンサルタント未経験で転職した場合に、労働時間の長さや社風についていけなかったり、求められるパフォーマンスが発揮できなかったりするなど、様々な理由でコンサルティングファームを1年以内で辞めてしまう方も少なくはありません。
 
もしかしたら、中にはコンサルティングファームへの転職を後悔してしまい、できることなら前の会社へ戻りたいと思う方もいるのではないでしょうか。
 
実際に、某外資系コンサルティングファームでシニアマネージャーを務めていた方から聞いた話によると、3ヶ月以内に同じプロジェクトにいた大手SIer出身の方が全員辞めてしまうということが起きたそうです。
 
なぜSAPエンジニアからSAPコンサルタントへとキャリアアップの転職を実現できたにも関わらず、このようなことが起きてしまうのでしょうか。
また、コンサルティングファームで働くことが辛くなってしまった場合、辞めるしか選択肢はないのでしょうか。
 
結論からお伝えしますと、そんなことはありません。
なぜならば、誰もが最初にぶつかる壁だからです。皆さんのスキルや経験が足りないということではないので安心してください。
 
これからSAPコンサルタントとして、コンサルティングファームへの転職を考えている方も、是非今回の記事を参考にしていただけたらと思います。
 
なぜSAPエンジニアがコンサルティングファームへ転職すると苦戦してしまうのか
 
まず前提の話からすると、本当にスキルや経験が足りない方は、転職市場でも難関の1つであるコンサルティングファームで内定を得ることはできません。
コンサルティングファームでは、クライアントに対して安定した高いパフォーマンスを発揮しなければならないので、いくら人が足りないからと言っても、採用ハードルを下げることは基本的にないでしょう。
 
したがって、内定を得ることができたということは、戦力になると思われていることになるので、決して経験不足が原因でパフォーマンスを発揮できないのではないです。
 
では、なぜSAPエンジニアがコンサルティングファームへ転職すると苦戦してしまうケースが多いのでしょうか。そこには、3つの原因があると考えられています。
 
原因1:0→1の思考に慣れていないため
 
SAPエンジニアが上流工程で要件定義を行う場合、既にクライアントの課題やシステムに対する要望が明確である場合が多く、SAPエンジニアがやらなければならないことは、クライアントの要望をいかに正確に実現することができるかです。
 
したがって、こちらから要望を実現するための提案は行うものの、全く何も無い状態から潜在的な課題を顕在化させるという0→1の思考を必要とすることは少なく、どちらかと言えば1→10の思考が必要となります。
 
しかし、SAPコンサルタントになるとその逆で、煙も立っていないような場所で火を起こすことから始めなければならず、何に困っているのかではなく、こういうことに困っているのではないかと仮説検証を重ねて提案しなければなりません。
 
つまり、SAPコンサルタントとして必要なのは、0→1の思考であるために、SAPエンジニアが今までに経験したことがない頭の使い方をしなければならないのです。
 
よって、SAPエンジニアが、即戦力としてパフォーマンスが発揮できないのは、今までの考え方を変える必要があるため、ある意味当然なのです。
 
特に、SAPエンジニアとしての経験が長いほど、1→10の思考が染み付いてしまっているので、なかなか考え方を転換することは難しく、時間がかかってしまいます。
 
逆を返せば、ただ0→1の思考に慣れていないというだけという見方もできるので、意識的に訓練をして、案件の場数をこなす中で身についてくるため、そんなに焦らなくても問題ありません。
 
ただし、思考を変えるには、既存のやり方に拘り過ぎないことがポイントであり、新しい考え方を柔軟に受け入れることができるのかが、SAPコンサルタントとして活躍できるかどうかを左右します。
 
原因2:自分より年次が若い人のほうが優秀に見えて、自信をなくしてしまう
 
コンサルティングファームにも、当然のことながら、中途入社で入ってきた人よりも若いプロパー社員がいますし、一緒のプロジェクトで働く機会もよくあると思います。
 
しかし、プロパーの若手社員が、高いパフォーマンスを発揮しているのを目の当たりにしてしまうと、自分が積み重ねてきた経験やスキルに対して自信が無くしてしまう方が意外と多くいます。
時には、ディスカッションで論破されてしまったという経験をしてしまう方もいるでしょう。
 
ただし、その若手社員のほうが自分よりも優秀であるかというと、一概にそうとは言えません。
 
原因1にも付随することですが、例えば新卒3年目のプロパー社員は、少なくとも2年以上は0→1の思考を鍛えられていますし、コンサルタントが活用する様々なフレームワークも身に着けているので、まだそれらを自分のものとしていないSAPエンジニアの人よりも、仕事ができるように見えて当たり前なのです。
 
恐らくは入社して当分の間は、若手社員のほうがパフォーマンスを発揮するでしょうし、教えてもらうことも多いと思います。
 
しかし、0→1の思考や、フレームワークを身に着けることができたときには、プロパー社員よりもSAPに対する知見や、システム開発の知見を持っているために、一気に追い抜いていくことが可能です。
 
なので、若手社員が優秀なのは当たり前だと思うのと、自分にはこれまでに培ってきた豊富な経験を武器に、活躍できるときが来るというのを信じることが重要なのです。
 
原因3:パフォーマンスが発揮できないのに高年収であることに後ろめたさがある
 
SAPエンジニアからSAPコンサルタントとして、コンサルティングファームへ転職すると、多くの方が年収の大幅アップを実現できると思います。
高年収であることは、コンサルティングファームの魅力でもあるので、少なくとも入社するまでは高いモチベーションを保つことができるのではないでしょうか。
 
しかし、いざSAPコンサルタントとして働いてみると、思うようにパフォーマンスを発揮することができず、いつしか「こんなに年収を貰っていて良いのだろうか」と思ってしまう方も少なくありません。
 
これについても、悲観的に考えることはありません。
 
そもそもコンサルティングファーム側も、すぐにパフォーマンスを発揮できないことは分かっていますし、将来活躍してくれることへの期待を込めて高年収を提示しています。
 
そして、原因1、原因2で繰り返しお伝えしたように、初めはパフォーマンスが発揮できなくて「当たり前」なのです。
 
目の前の仕事をこなしていくうちに、年収に見合うパフォーマンスを発揮できるようになるので、焦らずに地に足をつけて業務に取り組んでいきましょう。
 
それでも辛いなら、別のコンサルティングファームへの転職を考える
 
ここまで、初めのうちはパフォーマンスが発揮できないのが当たり前であるということを繰り返しお伝えしましたが、我慢をしてもやっぱり辛いと思う方もいるはずです。
 
その場合では、「もうSAPコンサルタントに向いていないのではないか」と考えるのはまだ早いです。
もしかしたら、別のコンサルティングファームへ転職することによって、状況が好転する可能性があるからです。
 
各コンサルティングファームにおいて、「SAPコンサルタントの業務内容」という観点からすると、ほとんど差は無いと思います。しかし、社風や社員の属性は、コンサルティングファームによって全く違うので、たまたま今いるコンサルティングファームが自分に合わなかっただけかもしれません。
 
実際に、個人成果主義で個人事業主の集まりのようなコンサルティングファームもあれば、逆にとにかくチームワークを大切にすることに重点を置いているコンサルティングファームもあります。
 
コンサルティングファームで働くときに考えていただきたいのが、何をするのかももちろん重要ですが、誰と働くのかも活躍する上で非常に重要な要素となります。
 
よくあるケースとして、あるコンサルティングファームでは一次面接において人物面で低評価となってしまった人が、別のコンサルティングファームでは高評価で内定を得ることができたということがあります。
 
つまり、これほどまでにコンサルティングファームによって社風にマッチする人は全然違うのです。
 
なので、もし今のコンサルティングファームで働き続けることが辛いと思っていても、特にそれが人間関係や、企業との価値観の相違に関するものであれば、別のコンサルティングファームへ転職をして、もう一度違う環境で頑張ってみるという選択をお勧めします。
 
まとめ
 
今回の記事では、SAPコンサルタントとして、コンサルティングファームで働くことが辛くなってしまった方のために、重要なポイントとして次の2つを紹介しました。
 
・すぐにパフォーマンスを発揮できないのは、コンサルタント未経験なので当たり前
・どうしても働き続けることが辛いのであれば、別のコンサルティングファームへ転職してみる
 
コンサルティングファームで働くことに向いていないのではと考える前に、これらのことを念頭に置き、焦らずにSAPコンサルタントとしてのキャリアを築いていきましょう。

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