投稿日:2021年7月8日
【SAPコンサルタントとして転職するのであれば、どのチャネルを利用すべきか|転職エージェント、自己応募、リファーラル】
はじめに
SAPコンサルタントとして転職を考える場合、転職エージェント経由で企業を受けるべきなのか、それとも転職媒体やホームページから直接応募すべきなのかを迷う方は一定数いると思います。
またコンサルティングファームへの転職においてはリファーラル採用も非常に多くなっており、転職で利用できるチャネルは多岐に渡ります。
ネット上では、「直接応募のほうが書類選考通過率は高い」や、「企業はエージェントにお金を払いたくないから、直接応募の人を優先する」など、様々な憶測が飛び交っていますよね。
また、リファーラル採用の場合は、採用コストを抑えることができる上に、現存社員からの推薦ということで一定のパフォーマンスを期待できるため、もし転職希望先に友人がいる場合は、その友人経由で応募したほうが有利になるのではという話を耳にすることがよくあります。
もし、これらの噂が本当であれば、転職エージェントを利用せずに、自己応募やリファーラル採用のほうが有利に思えてしまいますが、実際にはどのような方法でコンサルティングファームへ応募したほうが良いのかは気になるところだと思います。
結論からお伝えしますと、コンサルティングファームへの転職を考えているSAPコンサルタントの方は、転職エージェント経由での応募をお勧めします。
これは当社が転職支援事業をしているからではなく、転職エージェントを利用すべき明確な理由があるのです。
そこで今回の記事では、ネット上で囁かれている噂の真相を暴くとともに、なぜ転職エージェントを利用すべきなのかについて解説したいと思います。
ネット上の書き込みを鵜呑みにする時点で、SAPコンサルタントには向いていない
まず初めに少し厳しいことを書きますが、ネット上の書き込みを鵜呑みにしてしまう方がいるのであれば、残念ながらコンサルタントには向いていない可能性が高いでしょう。
その書き込みが正式な調査に基づいた、ファクトベースのものであれば問題ありません。
しかし、エビデンスがない個人の感想を信じてしまう方がいるのであれば、考え方を改めておかないと、SAPコンサルタントとして活躍することは難しいでしょう。
その理由は単純で、例えばクライアントへ提案する資料の中に、「ネットの書き込みによると」なんてものは入れないですよね?
クライアントとしては、データに基づいた事実を知りたいわけですから、信頼できる出どころの調査結果などから導き出されるものを伝えなければなりません。
したがって、普段からエビデンスのないものを信じてしまう癖がついていると、データドリブンな意思決定ができないために、コンサルタントとして活躍することは難しいのです。
もし、自分に当てはまると感じてしまったのであれば、常にエビデンスを得る癖を身に着けておくようにしましょう。
前置きが長くなりましたが、本当に自己応募のほうが有利なのかを改めて考えてみます。
◆ネットの噂①:直接応募のほうが書類選考通過率はウソ
書類選考通過率は、その人の経験はもちろんですが、書類の出来に左右されます。
したがって、過不足なく自身の経験を記載できている完成度が高い書類であれば、自己応募でも書類選考通過率は高くなるでしょう。
しかし、自己応募の場合は、書類を添削してもらえないというデメリットがあるので、書類の完成度次第では、本来の経験であれば内定が取れるのに不採用が続いてしまうというリスクも発生してしまいます。
一方で、転職エージェントを利用していれば、受ける企業に合わせた書類の添削をしてもらえるので、そのぶん自分で応募するよりも書類選考通過率は高くなります。
したがって、直接応募のほうが書類選考通過率は高いということはないでしょう。
◆ネットの噂②:企業はエージェントにお金を払いたくないから、直接応募の人を優先するはウソ
転職エージェント経由だと採用費がかかるから、自己応募のほうがハードルは低いという声もありますが、それはコンサルティングファームに限ってはありません。
確かに採用費をあまりかけられない企業であれば、転職エージェントにお金を払ってまで採用するレベルじゃない人に対しては、採用費がかからない直接応募のほうが内定を得られる可能性は高いでしょう。
しかし、SAPコンサルタントを採用したいコンサルティングファームにおいては、そもそもレベルが一定水準に満たない人は、どの経路であっても採用しないですし、採用費には膨大な予算がある場合が多く、採用費をケチるということは基本的に考えられません。
転職エージェント経由だと不採用になってしまうレベルであれば、直接応募でも不採用になることがほとんどであり、直接応募のほうが有利であるということはありません。
このように、コンサルティングファームへの転職を考えるにあたっては、自己応募が有利であるという根拠はありません。
むしろ、後ほど説明するように、転職エージェント経由のほうがメリットは大きいのです。
リファーラル採用はメリットが大きい一方で、不採用の時のリスクが高い
いわゆる社員紹介制度であるリファーラル制度は、大手コンサルティングファームの多くが導入している採用手法です。
企業側からすると、採用コストが大幅に削減できるだけでなく、スキルが一定担保されている人や、社風にマッチする人を採用しやすいなど様々なメリットがあります。
一方で、求職者側としても、よほどでない限りは書類選考で落ちることなく、面接にまで進めることができる可能性が高いですし、知人が在籍しているということで入社後の安心感もありますので、こちらも大きなメリットがあると思います。
これだけ聞くとメリットしかないので、リファーラル採用を受けるチャンスがあるならば、そのチャンスを逃したくないと思いますよね。
しかし、メリットもあれば当然デメリットもあります。
まず選考で優遇されるのは書類選考ぐらいであり、その後の面接が受かりやすいとか、内定が出やすいということは一切ありません。これは断言しても良いでしょう。
いくら社員の推薦だからと言っても、自社に合わない人は採用できないですし、パフォーマンスを発揮できそうかどうかは通常の面接と全く同じ水準で見られます。
そして、もし不採用になってしまった時のデメリットが非常に大きく、紹介してくれた知人との距離が近いほど、気まずい関係になってしまう可能性があります。
その逆で、内定を得たものの、辞退をしたいと思った場合も、同様に気まずくなってしまうリスクがあります。
注意すべきことはそれだけではありません。
リファーラル採用といっても、結局は優遇されるのは書類選考ぐらいでしかなく、それ以外は自己応募と全く変わらないということです。
つまり、書類作成や面接対策、企業研究、条件交渉などは全て自分でやらなければならないのです。
そして、ここがまさに転職エージェントを利用したほうが有利になるポイントなのです。
転職活動においては、当然のことながら内定を取らないといけないですよね。
内定を取るための対策を自分でやるのか、転職のプロのアドバイスのもとでやるのか、その違いは非常に大きいのです。
では、なぜ転職エージェントを利用することを勧めるのかについて説明していきます。
SAPコンサルタントの転職で、転職エージェントを利用すべき理由
まず初めに、転職エージェントの内情をお伝えしますと、コンサルティングファームへの内定を勝ち取らせるには、片手間でやっていては難しいですし、そもそもコンサルティングファーム側も、適当な転職エージェントとは契約をしません。
コンサルティングファームへ斡旋できる契約を結んでいるということは、コンサルティングファームから信頼を得ているという証拠であり、コンサルティングファームおよびSAPコンサルタントのキャリアに精通している転職エージェントばかりなのです。
コンサルティングファームに特化した転職エージェントも多いですし、大手転職エージェントであっても、コンサルティングファームチームを組んでおり、内定を出すにはどうすべきかを日々考え抜いています。
したがって、自己応募やリファーラル採用では得ることができない膨大な情報を持っていることが多く、各ファームの違いや、面接を通過するためのポイントを熟知しているため、転職エージェントを利用したほうが、選考に有利になる情報を多数得ることができるのです。
もちろん、メリットはそれだけではありません。
転職エージェントを利用することで、次のようなメリットを享受することができます。
・書類選考を通過するための書類添削を受けることができる(自己応募の場合)
・適性検査が課される場合、どの種類の適性検査が使われているのかを知ることができる
・コンサルティングファームに受かるための面接対策をしてくれる
・面接でよく聞かれる質問や、模範解答を知ることができる
・逆に不採用になってしまうケースについて知ることができる
・面接でのフィードバックを知ることができ、次の面接に活かすことができる
・条件面交渉を自分に代わってお願いすることができる
・複数のコンサルティングファームから内定が出た場合、それらの違いを説明してもらうことで、客観的にどのファームへ行くべきなのかアドバイスを受けることができる
これらは、自己応募やリファーラル採用ではまず知ることができない情報であり、これらを知っているだけでも、コンサルティングファームの選考は相当有利になるはずです。
転職活動は情報戦です。いかに有利な情報を得ているのかが、選考結果に大きく関係してきます。
SAPコンサルタントとして、コンサルティングファームへの転職を考えているのであれば、選考に有利な情報を得ることができる転職エージェントを利用することをお勧めします。
まとめ
今回の記事では、なぜSAPコンサルタントは、転職エージェントを利用してコンサルティングファームを受けるべきなのかについて解説しました。
もし皆さんが、各コンサルティングファームの違いを明確に語ることができ、面接において一切の不安要素がないということであれば、自己応募で進めても問題ないでしょう。
しかし、そうでない場合は、コンサルティングファームへの転職に熟知した転職エージェントを利用することをお勧めします。