投稿日:2022年2月3日
【SAPコンサルタントとしてサブコンで働くことのメリット、デメリット】
はじめに
SAPコンサルタントとして転職を考える場合には、多くの方が大手ティングファームを選択肢に入れると思いますが、当然のことながら大手企業以外にもSAPコンサルタントとして活躍できる企業は多く、中小企業やベンチャー企業へ行くという選択肢もあります。
しかし、中小企業やベンチャー企業でコンサルタントを募集しているところの多くが、名前を聞いたことがないところばかりのため、実際に何をしているのか謎のベールに包まれたままになっています。
そのため、SAPコンサルタントとして転職するのであれば、まずは名前を聞いたことがある大手コンサルティングファームを中心に受けていくことが多いと思います。
ところが、大手コンサルティングファームは内定を勝ち取る難易度が高く、ライバルも多数いるため、期待するような結果を出すことが出来なかった場合には、中小企業でSAPコンサルタントとして活躍できる場所を考えなければならない場面も出てくると思います。
また、人には向き不向きもあり、誰もが大手コンサルティングファームへ転職できれば幸せになれるかというとそうではなく、他の記事でもよく書いている通り、入社して数ヶ月で転職を後悔して辞めてしまう人もいます。
もしかしたら、初めから敢えて中小コンサルティングファームへ転職していれば理想的なキャリアを築けたかもしれないというケースもあるのです。
そこで今回の記事では、中小コンサルティングファームへ焦点を当て、「サブコン」と呼ばれる働き方について紹介します。
一般的にサブコンはネガティブに思われることが多いですが、人によっては敢えてサブコンへ行き、メリットを感じられる場合もありますので、是非とも記事の内容を参考にしていただき、自分に合った転職先を考えていただけると幸いです。
コンサルティングファームの二次請け、三次請けとなるサブコンとは?
システム開発においては、一次請け、二次請け、三次請け…というように、特に大規模案件になってくると商流によって企業が変わり、要件定義など顧客折衝やプロジェクト全体のマネジメントを一次請け企業が行い、実際の開発は二次請け、三次請けの企業が担うというのはよくあるケースだと思います。
しかし、意外と知られていないのが、コンサルタント案件においても、一次請け、二次請け、三次請け…という構造があり、何も知らずに「SAPコンサルタントとして最上流でIT戦略に関わることに挑戦しよう」と思って入社したものの、実際にはクライアントと会話することすらできず、「システム開発していたときとほとんど変わらないな…」という状況に陥ってしまう方が非常に多いです。
この二次請け、三次請けとしてコンサルティング案件に参加する企業のことを、「サブコン」と呼びます。
大手コンサルティングファームは人材リソースが豊富であるため、自社のみで完結する案件も多いのですが、規模が大きくなってくると自社社員のみでは案件を回すことが難しくなってしまい、サブコンへ協力を依頼することもあります。
これはシステム開発においても同様であり、請け負いの構造はイメージもしやすいのではないでしょうか。
サブコンはチームで参画することもあれば、単身で大手コンサルティングファームの案件へ参画することもあり、案件によって関わり方が変わってきます。
基本的には、クライアントへの戦略立案など最上流を担うのは大手コンサルティングファームであるために、サブコンは市場調査や資料作成、開発フェーズのマネジメントなどを行います。
業務内容自体はコンサルタントとしての業務の一端を担うので、SAPエンジニアと比較すれば上流工程の仕事を経験できることが多いですが、サブコンと知らずに転職してしまうと、思った働き方と違うとなってしまうので注意が必要です。
特に、企業によっては、名前は「SAPコンサルタント」であっても、実際にやっていることは「SAPエンジニア」と全く変わらないこともあるので、中小コンサルティングファームへ転職する場合には気をつけなければなりません。
サブコンで働くことのメリット、デメリット
まず結論からお伝えすると、最上流で活躍したいという気持ちが強いのであれば、大手コンサルティングファームや、中小コンサルティングファームでも一次請けとして参画できるところへ転職したほうが良いです。
ただ、ここまで聞くとデメリットしかないように思うかもしれませんが、人によっては敢えてサブコンで働くことのメリットもあります。
【サブコンで働くことのメリット】
・SAPエンジニアと比較すると給与水準が高く、年収アップを期待できる
・様々な案件に入ることができ、ゼネラリストとして活躍することができる
・マネジメントや営業活動に対して工数を割かなくても良い
【サブコンで働くことのデメリット】
・原則一次請けのコンサルティングファームへ常駐して働くことになる
・一次請けのコンサルティングファームの名刺を持って働くことになることが多い
・プロジェクトの重要な意思決定に携わることが難しい
もし、SAPコンサルタントの仕事に挑戦したいものの、いきなり最上流でやるのは抵抗を感じてしまったり、マネジメント志向がそれほど強くなく、ある程度は現場で活躍したいと考えているのであれば、サブコンへの転職を選択肢に考えても良いかもしれません。
大手コンサルティングファームのような仕事はできないかもしれませんが、コンサルタントとしての一端を担うことができますし、給与面アップも十分に見込めます。
サブコンかどうかの見分け方
まず前提としてお伝えしたいのが、中小コンサルティングファームが全てサブコンかというとそうではありません。
中小企業であっても、一次請けでクライアントと直取引している企業もあるので、そこは注意して見分けなければなりません。
サブコンかどうかの見分け方はいくつかあるのですが、まず考えられるのがその企業の取引先を見ることです。
もし取引先の中に大手コンサルティングファームの名前があれば、サブコンとして参画している可能性が高いでしょう。
また、全く取引先を掲載していない場合も、直接取引できている事業会社が少ないということになるので、これもサブコンである可能性が高くなります。
また、口コミサイトで社員の声を聞いてみるのも一つです。
もし複数の人がサブコンとして働いていることを示唆しているような内容を書いているのであれば、そこはサブコンである可能性が高いでしょう。
それ以外の方法としては、面接内で聞いてしまっても良いかもしれません。
もちろん、「御社はサブコンですか?」とストレートに聞くのは心証が悪いですし、具体的なクライアントを教えてくださいと聞いても、期待している回答は得られないと思います。
なので、プライムで参画する割合と、サブコンとして参画する割合を聞いてみるのが良いでしょう。割合を聞くぐらいであれば心証が悪くなることもあまり無いと思います。
まとめ
今回の記事では、サブコンでのSAPコンサルタントの働き方をお伝えしました。
サブコンで働くことは一見デメリットが多いように見えますが、希望する働き方によっては、メリットに感じる方もいると思いますので、是非とも参考にしていただけますと幸いです。