投稿日:2021年2月25日
【SAPコンサルタントが職務経歴書を作成する時に重要な7つのポイント】
はじめに
SAPコンサルタントの方は、転職活動において、面接対策や企業選定に時間をかけがちですが、実は、職務経歴書の作成に最も時間をかけるべきです。
当然のことながら、書類選考を通過しないことには、面接を受けることはできませんし、希望するコンサルティングファームへ入社することもできません。
しかし、職務経歴書の作成を面倒に思い、時間をかけずに作成してしまったが故に、本来のスキルであれば、内定を得ることができた可能性があるにも関わらず、書類の段階で不合格になってしまう方が、多々見受けられます。
コンサルティングファームは、SAPコンサルタントの方とお会いさせていただくか否かの判断を職務経歴書で行います。したがって、職務経歴書で自分が持つSAPコンサルタントとしてのスキルや経験を抜け漏れなくアピールし、読み手に魅力を感じさせる必要があります。
SAPコンサルタントとしての魅力的な経験があったとしても、それが職務経歴書に書かれていなかったために不採用になってしまったらもったいないですよね。
そこで今回は、SAPコンサルタントの方の転職活動時における書類選考通過率を、少しでもアップさせるために、作成時に重要となる7つのポイントをお伝えしたいと思います。
ポイント1:概要を記載することで読み手の理解が深まる
SAPコンサルタントの方が、職務経歴書を作成する時に、まず初めに書くべき内容は、ご自身の経歴の概要です。
SAPコンサルタントの方の中には、内容のほうが重要であると考え、意外とこの経歴の概要を適当に書いてしまったり、そもそも書かなかったりする方もいます。
しかし、初めに経歴の概要がないと、どのような話が始まるのかが分からないまま、本題に入ってしまうため、読み手の理解度が低下してしまうリスクがあります。
プレゼンテーションの場をイメージしていただければ分かると思いますが、大抵の場合はこれからどのような話をするのか、アジェンダを初めに見せますよね。
それによって、聞き手の集中力も高まり、内容が頭に入りやすい状態となります。
文章を読むときも同じで、初めに概要を書いておくことで、読み手としては「これからどのような内容が展開されるのか」をイメージすることができ、職務内容についても理解しやすい状態を作ることができるため、必ず記載することをお勧めします。
ポイントとしては、SAPコンサルタントとして「どこの会社」で「どのようなモジュール」を「どれくらい(PJ経験を定量的に)」経験したのかの3点をシンプルに記載することです。
例えば、「▲会社で、〇年間、△モジュールコンサルとして、PJを×個経験し、本番稼働経験が◎個あり、□フェーズに強みがございます。」のように記載しておきましょう。
ポイント2:経歴は抜け漏れなく記載する
実際、SAPコンサルタントとして職務経歴を記載する時のポイントですが、できる限り自分が携わった仕事や案件については、抜け漏れなく記載しておきましょう。
もしPJとPJの間にブランクがあると、コンサルティングファームからはアベイラブル期間が長かったのではないかと疑われたり、休職していたのではないかと思われたりしてしまいます。
特に経歴を重ねたミドル層のSAPコンサルタントの方は、昔の経験はアピールにならないから意味がないと思い込み、省略して直近の経験だけを書く方もいますが、最近の経験だけ書かれていても、コンサルティングファームはSAPコンサルタントとしてどのようなキャリアを歩んできた方なのかを想像することができません。
したがって、過去のSAPコンサルタントとしての経歴も、抜け漏れなく記載しておきましょう。
ただし、SAPコンサルタントとして経験した全ての案件を詳細に書いてしまうと、分量が膨大になってしまうということであれば、昔の経験は概要程度にしておき、直近SAPコンサルタントとして従事した経験について厚く書くことをお勧めします。
ポイント3:誤字脱字はそれだけで不合格になる可能性がある
当然のことながら、書類作成においては、誤字脱字には気をつけると思いますが、SAPコンサルタントの職務経歴書においては、特に注意してください。コンサルティングファームによっては、誤字脱字があっただけで不合格になる可能性もあるのです。
実際、某大手SIerでは、2つ以上の誤字があった場合、無条件で不採用としますし、同様に某コンサルティングファームでも、誤字脱字に関しては、厳しく見ているそうです。
なぜそこまで厳しいのかと言うと、誤字脱字が多い職務経歴書を作成する人は、ユーザー企業への提案書でも誤字脱字が多いと思われてしまい、SAPコンサルタントとして仕事を任せることができない人、というレッテルが貼られてしまうからです。
特に、SAPコンサルタントの方は、PJ現場で顧客折衝する場面も多いため、より一層厳しく見られています。
誤字脱字だけで不採用になることは、本当にもったいないことなので、職務経歴書をコンサルティングファームへ提出する前に、必ずチェックしておきましょう。
ポイント4:読み手が分からない専門用語は使わない
SAPコンサルタントの職務経歴書を読むのは、現場の人であるため、ある程度の専門用語を理解していますが、全てのSAP領域をカバーしているわけではありません。特に専門外のことに関しては、いくら読み手が優秀な人であったとしても、分からないことも多いです。
それだけではありません。特にSAPコンサルタントは、ITリテラシーが高くはないお客様と折衝することも多々あるため、専門用語を並べすぎてしまうと、お客様に対して適切な提案ができないと見なされてしまい、それだけで不採用になってしまうリスクもあります。
したがって、読み手が分からないような専門用語を並べてSAPコンサルタントとしての経験を記載することは避け、相手が理解できるように心がけましょう。
ポイント5:プロジェクト規模、役割を明確にする
SAPコンサルタントとしての職務経歴の詳細を書く場合に、PJの内容やそこで発生した作業内容だけを書いていては、そのPJの中でどの立ち位置だったのかイメージがつきません。
しかし、読み手としては、SAPコンサルタントとしてどれほどの規模のプロジェクトの中で、どのような役割で動いていたのかまで知りたいと思っています。
したがって、SAPコンサルタントの職務経歴の詳細を記載する場合には、何をやっていたのかだけでなく、金額やプロジェクトに関わった人数など、どれほどの規模のプロジェクトだったのか、またその中での役割はメンバーだったのか、もしくはリーダーとして参画したのかをしっかりと明記しておきましょう。
ポイント6:アピールしたい実績を記載する
さらに、各PJの中での成果や実績についても、SAPコンサルタントの職務経歴の詳細に明記しておくことをお勧めします。全てのPJに対して記載する必要はありませんが、応募したコンサルティングファームに対して、特にアピールできるような実績があるものについては、記載しておくと良いでしょう。
アピールしたい実績を記載することで、言われた通り、ただそのPJを無難にこなしたのではなく、SAPコンサルタントとして主体的に行動を起こし、パフォーマンスを発揮したことをコンサルティングファームに伝えることができます。
それによって、プラス評価されることもありますので、SAPコンサルタントとしてアピールできることは、しっかりと言語化して記載しておきましょう。
ポイント7:最後に自己PRを記載する
職務経歴書の中では書ききれなかったものの、業務での実績以外にアピールしたいことがあれば、職務経歴書の最後に自己PRとして記載しておきましょう。
自己PRでは、具体的なSAPコンサルタントとしての実績よりも、仕事への取り組み方や考え方、プロモーションの早さ、SAP認定資格やTOEICの点数を記載しておくと良いです。
コンサルティングファームでは、実はこの自己PRはかなり読まれており、SAPコンサルタントとしての経験やスキルには不足感があったものの、自己PRを読んで仕事へ取り組む姿勢に魅力を感じ、SAPコンサルタントの方とお会いさせていただく判断をしたというケースもあります。
SAPコンサルタントの転職活動において、少しでも書類選考通過率を上げるためにも、自己PRは、職務経歴書の最後にしっかり記載しておきましょう。
まとめ
今回の記事では、SAPコンサルタントの転職活動において、職務経歴書を作成する際に重要となる7つのポイントについて説明しました。この7つ全てを意識して書くことは簡単ではなく、相応の時間を要します。
しかし、SAPコンサルタントの転職活動においては、書類が通過しない限り、何も始まりません。
SAPコンサルタントの職務経歴書の作成には、最も時間をかけるぐらいの気持ちで取り組んでいきましょう。
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